お坊さんの衣って着るのが大変そう?#333

第333回目のラジオ配信。「お坊さんの衣」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)

かっけい
かっけい

お坊さんの衣は何枚も重ねて着ているように見えるので、「着るのが大変そう」と思われる方も多いかもしれませんね。

今回はお坊さんの衣はどのように着るのかというお話とあわせて、私が子どもの頃に祖母が私のためだけに作ってくれた特別な衣の思い出についてお話しします。

内容まとめ
  • お坊さんの衣は何枚も重ねて着るので大変そうに見える
  • 私はお寺で育ち、子どもの頃から衣を着ていた
  • 得度をきっかけに祖母から衣の着方を教わった
  • 洋裁が得意だった祖母が、私専用の「一体型の衣」を作ってくれた
  • 子供のころは足袋をはくのが一苦労だった
  • お坊さんの衣も、慣れれば数分で着ることができる
  • 朝、足袋を履いていて祖父母との思い出がよみがえった

かっけいの円龍寺ラジオ

これは香川県丸亀市にいる浄土真宗のお坊さん、私かっけいの音声配信です。

今回はお坊さんの衣をテーマにしてお話していきます。

皆さんは、お坊さんの衣と聞いてどんな印象を持っていますか?

皆さんが日常よく着ている洋服とはまったく違いますよね。

お坊さんの衣って、何枚も重ねて着ているように見えるので、ぱっと見、「着るのが大変そう」と思われる方も多いのではないでしょうか。

でも考えてみると、それはお坊さんだけじゃないですよね。

警察官にも制服がありますし、お医者さんや看護師さんにも専用の制服があります。

消防士さんの重装備なんかを見ていると、「どうやって着るんだろう」と思います。

そんな風に皆さんそれぞれに、そのお仕事ならではの服装がありますよね。

お坊さんにも、お坊さんならではの衣があります。

私はお寺で生まれ育ったので、子供のころからお坊さんの衣を着る機会がありました。

小学校の低学年の頃には、もう衣を着ていました。

誰に教えてもらったかというと、祖父と祖母です。

小学校低学年の頃は祖父母と川の字になって寝ていました。

その部屋で祖父や祖母がお坊さんの衣に着替えていたんですね。

その様子を見て、お坊さんの衣の着方をなんとなく覚えていました。

そしてまた私は九歳の時に、得度をしました。浄土真宗の得度というのは、お坊さんの仲間入りをする儀式で、京都にある本山でするんですね。

その得度の時には、自分でお坊さんの衣を着ないといけないんですね。

そこで祖母が、私に衣の着方を教えてくれました。

実は私の祖母は、若い頃に兵庫県にあった田中千代さんが創立された洋裁学校で洋裁を学んでいました。

和裁はもちろん洋裁もできて、スーツも縫えるくらいの腕前だったそうです。

その祖母が、小学生だった私のために着やすいように特別な衣を作ってくれました。

本来、お坊さんは下着の上に、半襦袢を着て、白衣を着て、その上に黒い衣といったように着ていきます。

それを祖母が工夫してくれて、それらを全部一つにまとめてくれたんですね。

イメージとしては、ワンピースのようなものです。

頭からすっとかぶれば、それだけで着られる感じです。後は、紐と帯を結ぶだけです。

いっぺんに着ることができたので、本当にあっという間でした。

もちろん、これは私専用です。

普通のお坊さんはそんな衣は着ませんよ。私も今は違います。普通に、一つずつ順に着ています。

子供のころだけしていた、祖母によるオーダーメイドの私のためだけのお坊さんの衣でした。

おかげで、小学生だった私でも、一人で衣を着ることができました。

一瞬で着ることができるので画期的に便利な衣だったんですが、一つだけ欠点がありました。

それは一つになるように縫い合わせてあるので、洗うのが大変なんですね。だから私が大きくなると、自然とその衣はなくなりました。

話は戻って、お坊さんの衣は何枚も重ねて着ているように見えて、複雑な感じがしますが、慣れてしまえば数分で着ることができるんですね。

それにお坊さんは毎日着ているので、自然と体が覚えてしまいます。

でも初めての人、子どもにとっては、洋服とは勝手が違うので、意外と難しいところもあると思います。

私が子供のころ、特に苦戦したのが足袋でした。

皆さんは足袋を履いたことがありますか。

成人式やお祭りといった特別なイベントの時には履いたことがある方もいらっしゃるでしょうが、一度も履いたことがないという方もいるでしょう。

私は今では何も考えずに意識せずに履けますが、小学生の頃は本当に難しかったですね。

足の指をそろえてきちんと入れて、かかとの後ろあたりにある「こはぜ」という金具を一つずつ輪っかに掛けていくんですね。

慣れてしまえば何でもないことなんですが、子どもの頃は、ちょっとした苦労でした。

お坊さんが普段着ている衣は、皆さん着る機会はおそらくないでしょう。

でも実は慣れれば、とっても簡単に着ることができるんですね。

もちろん仏教宗派によって、難易度は全然違うかもしれませんが、私の場合は、数分でさっと着ることができます。

今回のお話のテーマは朝、足袋をはいているときに思い浮かびました。

私は今でも足袋は立ったままの姿勢で履くんですが、でもそういえば、祖父母は畳にお尻をつけて座って履いていたなあと。

そこから「ああそういえば、おばあちゃん、子どもの私のためにあんな衣を作ってくれたなあ」と懐かしく思い出されました。

あの一体型の一発で着ることができる衣は今はもうないので、二度と着ることができないのは残念なところです。

今回は、お坊さんの衣について、子どもの頃の思い出を交えながらお話ししました。

お坊さんは白い足袋をはきます。
雨の日には足袋が濡れることもありますが、濡れにくくする履物があります。
そのことについてお話した音声配信を下にピックアップしました。

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