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第348回目のラジオ配信。「防犯カメラ」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)

今年の夏、円龍寺では防犯カメラの種類や配置を変え、数も増やしました。
なぜ防犯カメラを増やすことになったのか。お寺の防犯についてお話しします。
かっけいの円龍寺ラジオ。
これは香川県丸亀市にいる浄土真宗のお坊さん、私かっけいの音声配信です。
今回は、私のお寺、円龍寺の防犯カメラについてお話しします。
実は今年の夏、お寺の防犯カメラを見直して、設置する台数を増やしました。
なぜ防犯カメラを増やすことになったのか。今日はその経緯についてお話ししていきます。
もともと私のお寺には防犯カメラはありませんでした。
でも周りのお寺の話を聞いていると、泥棒に入られたという話は以前から耳にすることがありました。
幸いにも、私のお寺ではこれまで泥棒に入られたことはありません。
それでもそうした話を聞くと、やっぱり不安になります。
田舎というのは夜になると街灯が少なく、道も真っ暗になるところが多いです。お寺の境内も夜は暗い場所がたくさんあります。
たとえば、門を閉めようとしたときに、誰かが門の内側・境内の中に身を潜めていたとしても、暗ければ気づかないかもしれません。
また昔と違って最近は、お骨をお寺に預けられる方も増えてきました。
お寺は仏さまにお参りする場所であると同時に、大切なお骨をお預かりする場所でもあります。そうしたものを守るためにも、ある程度の防犯対策は必要だと感じていました。
また自坊円龍寺では浄財箱、いわゆる賽銭箱を寄贈していただいたことをきっかけに、2021年から本堂の前に設置しています。
賽銭箱へのいたずらや浄財を盗まれるといった事件は、全国でもニュースになることがありますよね。
そうしたこともあり、円龍寺でも防犯カメラを設置するようになっていきました。
そして今年の夏、さらに防犯カメラを増やすことにしたわけです。
そのきっかけの一つが、今年の春に聞いた隣のお寺での出来事でした。
円龍寺のお隣にもお寺があります。そのお寺の坊守さん、つまりお寺の住職の奥さんから、こんな話を聞きました。
今年の春、隣のお寺の建物の裏側に、見かけない人が回り込んでいっていたのをたまたま見かけたそうです。
何をしているのだろうと思って様子を見ると、その人は室外機をのぞき込んでいたそうです。
それで何をしているのかと声をかけたところ、片言の日本語で、買い取りたい、引き取りたい、というようなことを話したそうです。
見た目は二十代か三十代くらいの女性だったと聞きました。
もちろんお寺の室外機を買い取ってもらったり、引き取ってもらったりする予定はありません。
その人が本当に何かを盗もうとしていたのかどうかは分かりません。室外機を引き取りたいという話も本当なのか、本人が何を考えていたのかも、確かめようがありません。
ただ、もし声をかけていなかったら、どうなっていたのだろう。黙って何かを持って行ったのではないだろうかという疑いも残ってしまいます。
そんなことを考えると、やはり防犯の備えはしておいた方がいいと感じました。
それで今年の夏、円龍寺でも防犯カメラの設置状況を見直して、種類や配置を変え、台数を増やすことにしたわけです。
ここで一つお伝えしておきたいことがあります。
お寺はどなたでも自由にお参りしていただける場所です。
お参りに来られた方が境内を歩いたり、本堂にお参りしたり、お墓に行ったりする。それはごく自然なことです。
私としても参拝される方一人ひとりを監視したいわけではありません。
今回、防犯カメラを増やしたのは、ただただ防犯のためです。
不審な行動があったときに、何が起きていたのかを後からでも確認できるようにすること。そして、防犯カメラがあることを目に見える形で示して、犯罪を思いとどまらせること。そうした目的があります。
なのでカメラを隠して設置しているわけではありません。目に見える場所、目立つ場所に設置しています。
もちろん、一番いいのは防犯カメラが活躍するような出来事が起こらないことです。
録画した映像をあとから見返す必要もなく、何事もなく過ごせる。それが一番ですよね。
ただもし何かあったときには、録画された映像が手がかりになるかもしれません。
また不審な人がいたという情報があったときにも、あとから映像を確認できるようにしておくことは、大切だと思っています。
実際、今年の夏にはお墓の方にカメラを持った人が来られたこともありました。
円龍寺は戦国時代に金倉城があった場所とされていて、金倉家累代のお墓もあります。
そうした歴史に関心を持ってお墓を見に来られたり、写真を撮られたりする方もごくたまにいらっしゃいます。
ですから、カメラを持った方がお墓の方に行かれること自体は、決しておかしなことではありません。
一方で、その人が何を目的にしていたのか、外から見ただけでは分からないこともあります。
お墓にお参りに来られた方が、そのあと建物の裏側に回ることもあるかもしれません。もちろん、そうしたことが実際にあったわけではありませんが、何かあったときに状況を確認できるようにしておくことは、無駄ではないと思います。
もう一つ、防犯カメラを目に見える場所に設置する理由があります。
それは円龍寺には防犯カメラが設置されているということを知ってもらうためです。
ここにはカメラがある。何かあれば映像が残るかもしれない。
そう分かることで、悪いことをしようとする人が、少しでも思いとどまってくれればと思います。
お寺は誰でもお参りできる場所です。
だからこそ、日中、常に門を開いて皆さんに来ていただけるようにしておきたい。その一方で、お寺の建物や設備、そしてお預かりしているお骨などを守ることも、お寺を預かるお坊さんとしての大切な役割だと考えています。
何も起こらないに越したことはありません。
でも起こってからでは遅いこともあります。
周りのお寺で泥棒の被害にあったことや、隣のお寺で不審な出来事があったこと。そうしたことをきっかけに、円龍寺でも今年の夏から防犯対策を見直しました。
今回は円龍寺で防犯カメラを増やしたというお話をしました。

