50回忌で法事は終わり?年忌法事は何回忌まで勤めるのか#343

第343回目のラジオ配信。「法事は何回忌までやるものなんだろう?」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)

かっけい
かっけい

「50回忌で法事は終わりなんですか?」

そんな質問をきっかけに、今回は「法事は何回忌まで?」という疑問についてお話しします。

50回忌や100回忌、そして祥月命日のお参りについて分かりやすくお話しします。

内容まとめ
  • 50回忌が最後とは限らない
  • 年忌法事をする年に全国共通の終了年はありません
  • 法事をどこまで勤めるかは、家や地域によってさまざま
  • 祥月命日のお参りは続けられる
  • 年忌法事の年と毎年の祥月命日は別

かっけいの円龍寺ラジオ。

これは香川県丸亀市にいる浄土真宗のお坊さん、私かっけいの音声配信です。

今回は、年忌法事についてのお話です。

私は円龍寺のウェブサイトに、年忌法事の当たり年をすぐに調べられるツールと、法事の案内状を簡単に作るツールを作って、公開しています。

ありがたいことに、ご門徒さんをはじめ、多くの人に使っていただいています。

その中で、こんな質問をいただきました。

「どうして法事の案内状を作るツールは、50回忌までしか選べないんですか?」

そして、もう一つ。

「年忌法事の当たり年を調べるツールは、どうして昭和41年、1966年までしか調べられないんですか?」

という質問です。

このあたりについては、ツールを作るときに私がこだわったポイントでもあるんですが、今回はそこから少し離れて、そもそも、

「50回忌で法事は終わりなの?」

ということについて、お話ししていきます。

というのも、私は以前、2018年に円龍寺ブログで、「法事の回忌はいつまでするのか」という記事を書いています。

もう8年くらい前ですね。

ですから、今回まったく新しい話をするわけではなくて、ブログ記事で書いたのと似たお話になります。

まず結論から言いますと、

50回忌で終わり、という決まりがあるわけではありません。

そしてまた、「33回忌まで」や「25回忌まで」などと、全国共通の決まりがあるわけでもありません。

その家、その地域、そのお寺によって、法事をどのようにするのかは、いろんな形があります。

ただ、昔から50回忌を、法事をする一つの大きな節目として考えることはありました。

一方で、今では50回忌の法事を、親族を集めて勤める家は、かなり少なくなっています。

これは私自身、お坊さんとして法事をお勤めする側からしても、感じるところです。

では逆に、50回忌で、その方のご命日のお参りは終わりなのでしょうか。

そういうことでもありません。

例えば、50回忌という節目の法事をしなくても、その年の祥月命日にお参りをすることはあります。

ちょっとややこしいかもしれませんが、

「法事をする節目の年」と、「亡くなった方のご命日にお参りすること」は、必ずしも同じではないんですね。

年忌法事をしない年だからといって、

「今年はお参りしなくていい年」

ということではありません。

だから、例えば身近なことでいえば、亡くなった翌年は一周忌ですよね。その翌年は三回忌、そしてそこから4年後に七回忌がありますよね。

じゃあ、三回忌から七回忌の間は、お参りしなくていい年なのかというと、そういうことではないですよね。

節目の法事をしない4回忌、5回忌、6回忌の年にも、亡くなった方の祥月命日のお参りをします。

もし仮に、年忌法事をしなかったとしても、法事の代わりに祥月命日のお参りをすることだってあります。

だから、50回忌の年に法事をしなくても、50回忌の年に祥月命日のお参りをする、ということもあります。

また、付け加えると、50回忌のさらに先に、100回忌というものもあります。

もちろん、100回忌を一つの法事として勤める家は、今ではかなりかなり珍しいことだと思います。

ただし、

「50回忌が最後の法事ですよ」

という決まりではありません。

私のお寺、円龍寺の話をさせていただくと、この前、円龍寺の前の住職の25回忌と、前の坊守の7回忌が同じ年に重なりました。

亡くなった月も4月と6月で近く、それぞれ別々にするのではなく、併修という形で一緒にお勤めしました。

そして、その年には19代目の坊守の100回忌も重なっていましたので、結果として、その三つを合わせて一緒に法事をしました。

一例ですが、こういうこともあります。

ですから、

「何回忌だから、必ずこうしなければならない」

というよりも、その時その時の家族の状況に合わせて、法事の形や、祥月命日のお勤めの仕方を考えていけばいいんだと思います。

それでは、なぜ私がウェブサイトに公開している案内状の作成ツールは、50回忌までにしているのでしょうか。

これは、

「50回忌が法事の最後だから」

ではありません。

単純に、今回のツールでは、円龍寺のご門徒さんでよく使われる年忌を中心にして、できるだけ簡単に使えるようにしたかったからです。

つまり、法事の年をご門徒さんの実情に合わせて、

一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十五回忌、三十三回忌、五十回忌。

この8つに絞って、選べるようにしています。

もちろん、25回忌ではなく、23回忌や27回忌をしてもいいんですよ。

それ以外の年、例えば37回忌や43回忌にお勤めしても構いません。

私の用意したツールにその選択肢がないからといって、

「その回忌に法事をしてはいけません」

という意味ではありません。

あくまで、円龍寺のご門徒さんに対しての使いやすさを考えて、よく使われるものを選んでいるだけです。

そして、案内状の文章も、ツールが出した文章が絶対に正しい文章というわけではありません。

あれはあくまで、皆さんが案内状を作りやすくするための、一つのサンプルです。

ツールが作った文章をコピーして、そのままLINEやメールで送ってもいいんです。

Wordなどに貼って、自分の家に合うように、時候の挨拶や、年忌の年も、23回忌なら23回忌と書き換えてもいいんです。

私が用意した案内状作成ツールは、サンプルを自動作成して、あとはそれぞれの方がスムーズに書き換えて、ささっと作れるように、と考えています。

それと、年忌法事の当たり年を調べるツールについてもお話しします。

こちらは1966年、昭和41年まで、つまり今から60年前まで選べるようにしています。

これも、決して、

「亡くなった人の年忌法事を調べるのは、過去60年前まで」

とか、

「60回忌までしか法事をしてはいけません」

という意味ではありません。

このような形にしたのは、ツールの使いやすさを優先したからです。

このツールは、亡くなった年を入力する方式ではなく、亡くなった年をスクロールして選ぶ方式にしています。

文字を入力するよりも、年を一覧から選んだほうが、インターネットに慣れていない方や、ご年配の方にも使いやすいかなと思ったからです。

もしこれを100年前、数百年以上前まで選べるようにすると、スクロールするだけでもかなり大変になります。

画面いっぱいに何百年分も並んでいたら、かえって分かりにくいし、戸惑ってしまいますよね。

だから、選べるのは60年前までにしています。

60年というのは一還暦でもありますし、ちょうど一つの区切りとして分かりやすいと思います。

そして、

「あの人は今年が50回忌だったかなあ」

と調べたい人が、必ずしもきっかり50年前とは限りませんよね。

50年前だと思っていたら、52年前、55年前など、少し前後を調べている場合もあるでしょう。

なので、50年ぴったりではなく、少し余裕を持たせて、60年前まで選べるようにしています。

これも、法事の決まりではなくて、あくまでツールの設計上の考え方です。

亡くなった方を偲ぶ形はいろいろあるでしょう。

親族を集めてにぎにぎしく法事をする年もあれば、家族だけで集まって法事をすることもあります。

法事をしない年でも、祥月命日にお仏壇の前でお勤めすることもあります。

33回忌や50回忌を迎え終わったからといって、そこで亡き人とのご縁が終わるわけでもありません。

節目の法事がない年だって、祥月命日のお参りをしたりするわけです。

法事の回忌には、

「ここで終わり」

という全国共通の決まりがあるわけではありません。

ですので、他所の地域、周りの家と比べる必要はなく、

「あの家は25回忌、33回忌で終わったから、うちもそうしないといけない」

と考えなくてもいいと思います。

それぞれの家で、それぞれの事情があります。

できる範囲で、亡くなった方とのご縁を大切にしていただければいいんじゃないでしょうか。

ということで今回は、

「なぜ50回忌までなの?」

「なぜ60年前までしか調べられないの?」

という、私が作った年忌法事のツールについていただいた質問をきっかけに、

「そもそも法事って、何回忌までやるものなの?」

という話をしてみました。

ちなみに、今回お話しした年忌法事の当たり年をあっという間に調べるツールと、法事の案内状を簡単に作ることができるツールについては、また別の機会に、どういうところにこだわって作ったのか、どんなふうに使えるのかを、いずれ紹介しようと思います。

今年が年忌法事の年かを調べるのは、早見表形式の下のリンク先がわかりやすいかもしれません

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